「HPVワクチンに関するGACVSの安全性最新情報」がWHOから出ました。

「GACVS」はWHOの中にあるワクチンの安全性に関する諮問委員会です。

6月にこの委員会からHPVワクチンの安全性に関するレポートが出ました。

http://www.who.int/vaccine_safety/committee/topics/hpv/130619HPV_VaccineGACVSstatement.pdf

この中で日本での複合性局所疼痛症候群(CRPS)についての言及があります。

子宮頸がん征圧をめざす専門家会議による日本語訳です。

『800 万回分以上の HPV ワクチンが販売されている日本から複合性局所疼痛症候群(CRPS)の症例が報告された。CRPS は通常は外傷後に四肢に発現する疼痛状態である。傷害又は外科手技後の症例が報告されている。
本症候群は原因が不明であり、明確に記録される類の傷害がなくても生じることがある。HPV ワクチン後の CRPS は日本においてマスコミの注目を集めたが、報告された 5 例のほとんどが典型的な CRPS 症例と一致しないと考えられる。十分な症例情報がなく、多くの症例で決定的な診断に達することができなかったことから、副反応検討部会による検討では因果関係を明確にすることができなかった。これらの症例については調査中であるが、日本は国の定期接種においてHPV ワクチンの接種を継続している。

(中略)

日本から報告されている慢性疼痛の症例には特別に言及する必要がある。世界各国で使用が増加しており、他からは同様の徴候が認められていないことから、現時点では HPV ワクチンを疑わしいとする理由はほとんどない。一般市民の懸念を認識して、治療を最善に導くために各症例についての慎重な記録ならびに専門医による確定診断の早急な徹底的調査を当諮問委員会は要請する。各症例の時宜を得た臨床評価及び診断に続く適切な治療が不可欠である。』

CRPSに悩まれるご本人や接種を承諾したご両親の気持ちはよくわかります。
その上でもう一度国がしっかりとした安全宣言を出すことを願っています。

私のHPVに関する意見は理事長ブログで
「女子を子に持つ産婦人科医からHPVワクチンを接種しない選択をされたご両親にお願いです。」
というタイトルで書きましたがこの氣持ちは今も変わりません。

http://yslc.exblog.jp/19880451/

子宮頸がん征圧をめざす専門家会議のレポート原文はこちらから。

http://www.cczeropro.jp/assets/files/WHO.pdf
by yslcjp1995 | 2013-07-11 04:00 | 一般医療情報


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